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【連載】JIGletを使って製造現場のIoT化を効果的に進めるアイデア その2

はじめに

こんにちは!JIGletプロジェクトチームです!
本連載では、製造現場でよく使われる代表的なITツールの特徴とその用途を整理し、JIGletを使って各ITツールによる製造現場のIoT化を効果的に進めるアイデアを4回の連載記事でご紹介しています。

連載2回目の本記事では、図1のITツールのうち、バーコードリーダーRPAの考察をしたうえで、JIGletが、両ツールの導入時にどのように役立ち、IoT化を効果的に進めるのか説明したいと思います。
その他のITツールについては別の記事でご紹介します。

連載1回目の記事

図1.製造現場でよく使われるITツールとその用途

用途 PLCソリューション バーコードリーダー RPA AIカメラ PCアプリ(Excel)
作業監視
設備監視
報告・相談
実績履歴管理
IE(動作分析)
工数管理
設備稼働/停止分析

①バーコードリーダーの考察

バーコードリーダーの特徴

物品に張り付けたバーコードを読み取ることで、生産ラインのモノの流れや作業履歴を簡単かつ自動的に入力できるソリューションです。

バーコードリーダーの用途(例)

『トレーサビリティデータの収集』、『作業手順の確認』、『工程の進捗管理』、『作業者の識別や工数管理』、『入出庫管理』、『在庫管理』などに用いることができます。

バーコードリーダーの適する用途と、適さない用途

バーコードリーダーは、比較的安価に導入でき、かつ様々なデータを取得できるため、製造現場では標準的なITツールとして活用されています。
特にトレーサビリティに代表される『物体の識別』には大きな効果が期待できます。
また工程管理だけでなく倉庫等での物品管理にも非常に役に立ちます。

一方で、作業管理や工数管理にバーコードリーダーを使う場合には、多くのバーコードの印刷と貼付けが必要で、作業者が適切なバーコードを探して読み取る手間が発生します。

JIGletを使ってバーコードリーダーによる工程管理を補うアイデア

前述の作業管理や工数管理の際に発生する多くの手間をJIGletで省くことができます。
例えば、図1、図2のようにJIGletのサイコロデバイスに作業内容を表したシールを貼り、作業の実施ごとにサイコロを上に向けて実績を取得します。
取得したデータは、図3のようにJIGletアプリで見える化され、作業内容、作業時間をタイムライン(時系列表示)することができます。
こうすることで、作業ごとにバーコードを印刷し、作業開始・終了ごとにバーコードを探して読む手間が省け、より簡単に、より早く、作業実績を収集できます。
さらにJIGletなら収集したデータは自動で見える化されるので一石二鳥です。

トレーサビリティにはバーコードリーダーを使い、作業内容や作業時間の把握にはJIGletを使う。
このように適材適所でツールを使い分けることで工程のバラツキ・ムダを簡単に見える化し、効率的・効果的な工程管理を可能にします。

図1.サイコロ利用例①
図2.サイコロ利用例②
図3.タイムライン

『どの時間帯』で『どの作業』を『何分間』実施したかがわかります。

②RPAの考察

RPA(Robotic Process Automation)の特徴

各種伝票、チェックリストの記入などPCを用いた定型業務を自動化するのに役に立ちます。
現在の業務を変えずに定型業務を自動化できるのが強みです。

RPAの用途(例)

各種伝票やチェックリストを手入力するといった間接作業全般に適用できます。
定型文や決まった入力が多い場合に効果を発揮しやすいです。

RPAの適する用途と、適さない用途

RPAの適する用途は、FAXで送られてくる注文書や仕様書、品質部門が作った品質チェック表など入力情報が紙にならざるを得ない場合に紙に書かれている情報を読み取って、PCへデータ入力する作業を自動化する使い方です。
しかし注意点があります。
それは、RPAが紙の入力情報そのものを作るわけではない点です。
図4のように、作業実績を入力する工程は、RPAを入れてもなお残ります
つまり、作業を実施し、紙に情報を記入し、RPAを通してシステムに入力するというステップを踏むため、作業実績がタイムリーではないという弱みがあります。
例えば、『午前の作業分を午後に入力する』、『午後の実績は翌日午前に入力する』などまとめて処理する場合。
または、『1時間毎の作業実績を、1時間後に入力する』場合があります。
さらに、入力してからシステムのデータ処理を経て可視化されるまでに数時間かかる場合もあります。
作業を実施してから実績を確認するまで数時間以上かかるわけですが、現場管理者の方は、少なくとも作業発生後1時間後には作業実績を知りたいのではないでしょうか。
こういった作業スピードを求める場合には、RPAによる実績入力は適していません。

図4.RPAを使った作業実績の入力はタイムリーではない

JIGletを使ってRPA導入を効果的に進めるアイデア

前述のとおりRPAは作業実績がタイムリーではない弱みがありますが、JIGletでその弱みを補うことができます。
図5のRPA利用時のように、これまでは『紙で実績を入力』したり『記憶に頼ってPCに実績を入力』したりと、作業を中断して実績を入力するシーンがありました。
これに対し、JIGletは作業をしながら実績をシステムに直接送信できます。
ボタンデバイスは押したとき、サイコロデバイスは各面を上にしたとき、照度デバイスは明るさを検知したとき、サーバに直接データを送信します。
つまり、タイムリーな実績入力がJIGletの強みです。

図5. JIGletを使った作業実績の入力はタイムリー


タイムリーな情報を必要とする『作業実績の入力』にはJIGletを使い、客先からの仕様情報等の入力や、紙を使わざるを得ない作業(品質検査のチェックリスト等)には、RPAを使う、といった使い分けをすることでRPA導入の費用対効果を高めることができます。

おわりに

いかがでしたでしょうか?
従来それぞれのITツールで行われていた一部の作業を、JIGletで代用することで効率的・効果的なIoT化を進めることができます。
①バーコードリーダーの場合は、トレーサビリティにはバーコードリーダーを使い、作業内容や作業時間の把握にはJIGletを使う、という使い分け。
②RPAの場合は、客先からの仕様情報等の入力や、紙を使わざるを得ない作業にはRPAを使い、タイムリーに情報を知りたい『作業実績の入力』にはJIGletを使う、という使い分けです。適材適所でITツールを使い分け、製造現場のIoT化を効果的に進めましょう。
是非、JIGletの導入をご検討ください!次回は、JIGletを使って、AIカメラによる製造現場のIoT化を効果的に進めるアイデアについてご紹介します。

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